【クロスファイア使用構築】脱出パックグラードン始動【ベスト8】

 

クロスファイアお疲れさまでした。

使っていた構築を紹介します。

 

 

 

 

 個別紹介

グラードン

性格:生意気

配分:252-0-0-0-236-20

持ち物:脱出パック

技構成:地震/オーバーヒート/電磁波/ステルスロック

配分の意図:

・H213-D175 ルギアの身代わりを晴れオバヒで乱数 2 個切って破壊 (=大体の身代わりは壊せる)

・麻痺した最速ムゲンダイナ抜き

・なるべく多くの攻撃を耐えるため残り HD 振り切り (C222 レシラムの晴れダイバーン (青い炎媒体) を耐える程度)

 

 

イベルタル

性格:控えめ

配分:0-0-4-252-0-252

持ち物:命の珠

技構成:悪の波動/デスウイング/熱風/追い風

配分の意図:

・ミラーでなるべく上から動けるよう準速

 

 

カイオーガ

性格:臆病

配分:0-0-4-252-0-252

持ち物:拘りスカーフ

技構成:潮吹き/雷/冷凍ビーム/電磁波

 

 

ザシアン

性格:意地っ張り

配分:188-236-0-0-0-84

持ち物:朽ちた剣

技構成:巨獣斬/じゃれつく/インファイト/電光石火

配分の意図:

・HP 16n-1 / A 11n

・最速ルギア抜き

・C201 珠イベルタルのダイジェット (デスウイング媒体) + ダイアーク (悪の波動媒体) を急所率込みで 88% 程度で耐え

 

 

ゼクロム

性格:陽気

配分:252-0-0-0-4-252

持ち物:弱点保険

技構成:雷撃/逆鱗/ダブルウイング/龍の舞

配分の意図:

・A244 ザシアンの +1 じゃれつくをダイマ状態で受けた後ダイマ終了後の同ザシアンの電光石火を確定耐え

・C202 カイオーガのダイアイス (冷凍ビーム媒体) + 霰ダメージを確定耐え

 

 

バドレックス

性格:臆病

配分:0-0-0-252-4-252

持ち物:気合の襷

技構成:アストラルビット/サイコショック/破壊光線/悪巧み

 

 

 

 

 構築の要点

脱出パックグラードンによる多彩な展開

本構築は、脱出パックを持ったグラードンを初手に出すことで、相手の初手を見てからそれに合わせて臨機応変に様々な展開を作っていけるのではないかと考えたところからスタートしました。

具体的には、下記の 3 種類の展開が考えられます。

 

1. 電磁波+ステルスロックによる展開

2. オバヒ脱出からの展開

3. 初手ダイマックスによる展開

 

以下で 1 つずつ説明します。

 

1. 電磁波+ステルスロックによる展開

環境に一定数存在している、グラードンによる麻痺撒き+ステルスロックからダイジェットなどを展開する動きです。ここで改めて説明するまでもないですが、S 操作 + 削り + ステロからダイマックスエースの展開を狙う、主にマーシャドーやルギアなどのステロが刺さる相手には特に有効な戦術になります。

今回採用しているグラードンの S ラインの関係で最速ザシアンや黒バドレックスには麻痺を入れても上を取られてしまいますが、基本的にこれらの相手には次で説明するオバヒ脱出展開を狙います。

 

2. オバヒ脱出からの展開

1 の電磁波ステロ展開は既に流行している戦術であることもあり、初手にグラードンを投げた時点で警戒されて対応されてしまう可能性があります。特に相手の初手がザシアンや黒バドレックスの場合、初ターンで身代わりから入られて対応されてしまうケースがよくあります。

本構築ではそのような相手に対して、オバヒ脱出で身代わりを壊しつつ高速高火力アタッカーに繋ぎ、削りを入れて耐久調整を崩しつつ上からの攻撃で数的有利を取ることを狙っていきます。対身代わりの他、初手グラードンミラーや、ガブリアスなど襷を持って展開を狙ってくる相手にも有効な戦術です。

 

現環境で構築を組む上での最大の課題の 1 つとして、「いかに選出択を回避するか」という点が挙げられると思っています。初手で出し負けてしまうと伝説のパワーを前にサイクルするのは容易ではなく、かといって安易に一体切ってしまうと数的不利となってしまい、そこから捲るのも容易ではありません。そこで、グラードンの非常に高い数値でほとんどの攻撃を一度は耐え、オバヒ脱出による対面操作からしっかり有利対面をつくって展開できるこの動きは、なるべく択を減らして安定した展開をつくる上で 1 つの候補になってくると考えています。

 

3. 初手ダイマックスによる展開vs

主にディアルガの初手珠ダイアイスでグラードン展開の阻止を狙ってくる相手への対応策です。こちらも初手でダイアースから入ることで D を上げ、対面で打ち勝って数的優位を取れれば相手のプランを崩せると考えられます。

現環境でダイアースを透かせるポケモンのうち、その他の技を考慮しても比較的安心してグラードンに後投げできるのは霊獣ランドロスのみだと思っていますが、もし初手で霊獣ランドロスに交代された場合はこちらのダイマックス前に威嚇で脱出パックが発動するので、ダイアースを比較的安心して打つことができるのは脱出パックの優位点です。一方、ディアルガとのダイマックスでの殴り合いでダイドラグーンを打たれてしまうとダイマックス中であるにも拘らず帰宅してしまうのが残念な点ですが、こちらのザシアンへの一貫性なども考えると打つとしてもダイスチルが優先される場合が多いだろうということで妥協ラインかなと思っています。

 

 

上記 3 つの展開をいずれも初手グラードンから始動できるため、相手の初手を確認してから立ち回りを選択できるという点がこのグラードンの優れているところだと考えています。現環境はまだ始まったばかりということもあり使用される構築や戦術は非常に多岐にわたりますが、様々な立ち回りを確保することで選出択を一方的に緩和し、幅広い構築に安定した展開が作れるのではないかと考えました。

 


 

ダイマックスしてもしなくても強いポケモンを採用する

現環境では、そもそもダイマックスをできないザシアンとムゲンダイナやあまりダイマックスを積極的に切らない襷マーシャドー・起点作成型グラードンなどが採用される一方、ダイマックスすることが前提に近いイベルタルなどのダイジェット持ちも採用されています。もちろんこれらのポケモンも強力ではありますが、対戦中ダイマックスできるのは 1 体までであり、ダイマックスを使わないという選択肢は勝率を下げることが火を見るより明らかであることから、「ダイマックスできない」または「ダイマックスが前提」のポケモンで構築を固めてしまうと前者から 2 体、後者から 1 体の選出を余儀なくされ、選出の選択肢が狭まってしまうことが懸念されます。

現環境はまだ環境が定まっていないため所謂メタのようなものは貼りづらく、様々な相手に柔軟に対応していく必要があると考えています。そこで、なるべく選出の選択肢を減らさないため、ダイマックスしてもしなくても強いポケモンを積極的に採用することを考えました。これにより選出の選択肢が増加し、上述の 3 種類の展開のうちグラードンダイマックスを切る 3 番目の展開を選択する可能性がある場合には相手の初手を見てからグラードンダイマックスを切るのか後続に残すのかを選択して柔軟に対応していくことができます。また、グラードンを出さない対戦においてもスムーズにダイマックスを活かせる選出をすることができました。

 

 

 

 

 個体詳細

グラードン

言わずもがな、様々な展開の始動役となる本構築の軸です。

火力も耐久もなるべく下げたくなかったため、性格は S 下降での採用としました。これにより一部相手には麻痺を入れても先制を取れず、特に対黒バドレックスなどではそれが裏目になることもありましたが、一方で後攻を取って天候を雨にしてこようとするカイオーガに対してさらに遅い素早さで天候を書き換えるなど、S の遅さが活きる場面もあったように感じます。初手グラードンミラーでほぼ確実に後攻になるというのも大きく、初手オバヒ脱出→カイオーガ出しで、襷ステロや電気玉投げつける、剣舞、初手ダイマなど多くの展開に対して大きく不利を取ることなく対応していけるのはこの型固有の強みなのではないかと思っています。

一方、相手のダイマックス技で能力を下げられると、こちらもダイマックスしていたとしても強制帰宅させられてしまうのは明確な弱点でした。相手のゼクロムの展開をダイマックスで止めようとしたらダイドラグーンで「・・・。」って感じになったりしかねないので、可能であれば脱出パックはなるべく対戦の序盤の方で発動させてしまった方がスムーズに詰めを行える対戦が多いという印象でした。

本構築の構成上、このポケモンは初手対面で脱出した後終盤まで生存しているパターンも少なくありません。その際、命中不安に頼らない確実な詰め筋となれるよう、地面技は地震を採用しました。ですが、HS ベースのザシアンへのダイアースの乱数が変わったりするので、断崖の剣の採用も一考の余地ありかなと思います。

 

 

イベルタル

ダイジェットからの展開で最も高い制圧力を発揮できると考えて採用しました。

美麗バドザシ|うわっきー|note

↑ こちらの記事を拝見して回復木の実イベルタルの発想に感銘を受け、本構築でも採用を考えましたが、本構築でイベルタルを選出する場合はグラードンの初手電磁波 + ステロからこちらが先にダイジェットを展開する動きになる場合が多いと考え、そうであれば事前に S を上げた状態でザシアンをワンパンできる可能性が高い珠に優位性があるとの思考に至ったため、結局普通の珠イベルタルを採用しました。

上述のようにこちらの先行ダイマの展開が多くなると考えたので、相手の切り返しダイマに対してさらに切り返しの手段となりうる追い風をダイウォール媒体として採用しました。これにより、相手のイベルタルなどがダイジェットで切り返そうとしてくる動きに対して、追い風 + 後続のザシアンで切り返しを阻止する動きが実現できます。このとき、相手のイベルタルのダイジェットに先んじて追い風を打てる展開を少しでも増やすため、耐久微振りなどはせず S にもぶっぱする配分で採用しています。

 

 

カイオーガ

スカーフで採用することで現環境のほとんどのポケモンに先制でき、オバヒ脱出からの展開で様々なポケモンを上から縛ることができると考えて採用しました。

本構築は後述のザシアンの選出率が非常に高いことからこのポケモンダイマックスを切る機会も少なくなく、その際にダイウォールが欲しい場面がそこそこあったので、技構成のラスト 1 枠には補助技の中で一番打つ機会がありそうと考えた電磁波を採用しました。イベルタルの追い風と似た要領で、スカーフ潮吹きで一体倒した後ダイジェットで切り返して来ようとする相手に対してダイアタックで S を上げさせずに裏のザシアンで処理するような動きが実現できる破壊光線も採用圏内だと思います。

 

 

ザシアン

構築の要点の章ではアイコンが登場しませんでしたが、実際には選出率の非常に高い重要なピースです。基本的には上述の展開を作った後 3 体目に出して詰めの動きをすることが多いですが、高い数値や優秀なタイプを活かしてサイクルに参加するなどの柔軟な動きで展開を補佐します。

現環境の S ラインは、最速ザシアンの 220 にわずかに及ばないような素早さのポケモンが全くおらず、最速ムゲンダイナ (いるのか?) の 200 や最速マーシャドー (意地っ張りの方が主流?) の 194 ですらそれほど個体数が多いわけではないため、最速ザシアンの同速勝負を諦めるだけで非常に多くの数値を耐久や火力に回せるのではないかと考え、S は最低限に抑えて HA に厚めに振る配分で採用しました。これにより、雨下で珠イベルタルへの後出しを比較的安心してできたりなど、様々な場面で有効に働いたと考えています。

技構成ですが、相手の切り返しを最大限止めるための巨獣斬 + 電光石火と、ここまでで軽くないゼクロムパルキアへの打点となるじゃれつくは確定として、ラスト枠には展開次第で重くなるディアルガへの打点となるインファイトを採用しました。オバヒ脱出展開でザシアンを出して 1 体倒した後、HS ベースのザシアンを死に出して剣舞を積んでくる相手に対し、電光石火と晴れを合わせて咎めることができる炎の牙の採用も面白いような気がします。

 

 

ゼクロム

グラードンのステロからの展開が強力で構築コンセプトにも合致しており、ここまでで重めとなる相手のカイオーガと展開次第では簡単に詰んでしまうルギアに対し明確に強い点を評価して採用しました。珠をイベルタルに取られていた、というやや後ろ向きな理由で弱点保険での採用としましたが、このポケモンに弱点を付ける技を持ったポケモンは環境にかなり多かったので、活きる場面も多かったです。

技構成もテンプレ通りなため特筆すべきことはないですが、火力ではなく耐久に努力値を回しました。これによってダイマックス時にザシアンのじゃれつくを受けた後一度引かれてもダイマックス終了後に電光石火を耐える HP を残せたり、ザシアンでカイオーガに突っ張って上から倒された場合はスカーフ確定なのでゼクロム死に出しから龍舞できたりなど、想像以上に強力に働く場面が多かったです。

 

 

バドレックス

カイオーガと同様、オバヒ脱出展開から上から制圧する力を評価して採用しました。特に、こちらのザシアンの S を切ったことで型次第では重めとなる相手のザシアンを、襷が残っていればよほど珍しい型でない限り確実に止めることができるのが非常に大きいです。現環境ではステルスロックを撒くポケモンが一定数存在しますが、その中の一体であるランドロスに対しては、こちらのグラードンとの対面で脱出パックが発動するためそのままステルスロックを撒かれる前にこのポケモンを着地できることがあるのは面白い動きだったと思います。

メインウェポンの霊技超技と詰め筋にもなる悪巧みをまず採用し、残り 1 枠にはダイアタック媒体となる破壊光線を採用しました。C+1 状態のダイアタックは耐久微振り程度のイベルタルに 75% 以上入るため、グラードンステルスロックを撒く→ザシアンで一度イベルタルを流す→裏のポケモンを黒バドレックスで倒す、のような展開ができた場合は、相手の死に出しイベルタルに対してダイアタックを打つことで、相手がダイマックスをしてきた場合でも 2 発目のダイアタックでの突破を狙うことができました。ただ、何らかの理由でグラードンを初手に置きたくない場合、このポケモンは襷持ちであるということもあり初手に置ける対戦もあるので、挑発や鬼火などの初手置きで展開を作れそうな技を採用するのも選択肢に入るかと思いました。



 

 

 

結果 & 感想など

クロスファイア 予選抜け (個人 3-2)

決勝トーナメント 1 落ち ベスト 8

 

めっちゃ勝てたって感じではない上に勝った対戦は運がよかった内容ばかりでしたが、逆に負けた対戦も (ザシアンの初手ソーラーブレードでグラードンがワンパンされた対戦を除いて) 構築のせいで負けた、という感じではなかったので、「安定した展開をつくる」という点においては、新環境が始まって 1か月足らずの現時点としてはそこそこの完成度まで上げられたのではないかなという印象です。

 

個人的には、選出択や対戦中のじゃんけんを、構築の組み方を工夫することでいかに減らして再現性の高い立ち回りを実現するか、というところにこのゲームの一番の面白さを感じているのですが、8 世代のダイマックスというルールはその難易度を非常に上げていると考えています。そして、その中でも特に現ルールはその難易度が高いと感じているのですが、それでもその問題を解決したような洗練された構築が出てくることを楽しみにしています。

 

 

 

 おまけ:vs ランドバドザシ

現環境ほぼ唯一効果的に構築単位のメタを貼れるくらい使用率がある並びだと考えたので、一応立ち回りを考えておきました。

左側のアイコンが自分側、右側のアイコンが相手側として書きます。

この通りに上手く事が運ぶとは限りませんが、選出画面で展開予測する際などには多少役に立つかもしれません。

 

 

グラードン展開 vs ランドバドザシ

     初手対面   

 脱出→ザシアン  

 巨獣斬       襷で耐えて地ならし

 電光石火      スカーフ黒バド引きで透かす

 落ちる       アストラルビット

   アストラルビット  アストラルビット → 落ちる

   アストラルビット  巨獣斬で落とす

 あとはダイバーン連打